喫茶店で雑誌を読んでいる。
カバンの中には横文字がたっぷりのつまんないパンフレットがぎっしり詰まっていて
家に置きたくない(けれど役にはたちそうな)、景品で当たってしまったビジネス本が2冊、泣けるほど可愛くない。
喫茶店に来ると何か紙で活字を読みたくなるが、わたしの手持ちは戦力外(いやあまりに戦力、すぎるから嫌なのかも)しかなく
カラフルな豆電球で縁取られた本棚から一冊拝借したのである
懐かしい駅名が表紙に載っていた。
「おはよう、春が似合う町」
たしかに間違いない。
春にはよく彼と散歩をした。公園でキャッチボールもしたし、川沿いを歩いて桜も見に行った。
でも雑誌に載っている素敵なお店やカフェーや定食屋さんの数々はどれもまったくの見知らぬものばっかりで、なんだかおかしい
若いわたしに偉そうにしていた、あの北向きの部屋の文化人づらした家主
なーんにも知らないでやんの〜
なんっにも知らないまんま大阪に行って、ザマーミロ!といい気分
思えばわたしの人生で一番しょうもない日々だった気がする
でもしょーもない執着を経験したからいまの日々があるんだなと思うと、まったくありきたりだけど感謝の気持ち、、は別にない
知らないところでせいぜい健康でいてくれたらと思う
彼に感謝してることを強いて挙げるなら、シュタインズゲートとショーシャンクの空にを、つまんなそ〜と思ってるわたしに無理やり見せてくれたこと、それだけ まあ、ありがとう
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